ピアノ、電子ピアノどっち買う?違いやメリットデメリット、体験談

悩む女性 ピアノの知識

電子ピアノとピアノどちらを買えばよい?

「ピアノ」購入 が答えです。 グランドピアノならなお良いです。

ですが、ピアノを続けるかわからないのに、高価な買い物はできない。中古なら買っても・・でももし買うとしても置く場所はどうしたら。騒音が心配、等、そう簡単に購入を決められるものではありません。

ピアノの先生や楽器店もそんな思いが痛いほどわかる為、はじめから「電子ピアノではなくピアノを購入してください」とは言いづらいでしょう。

ここでは、電子ピアノか、アコースティックピアノか、どちらを購入すればよいのかお悩みの方に、2つの違い、メリットデメリット、実際に購入した方の口こみをご紹介します。

それを踏まえて、自分は(わが子には)どれを購入すべきかのヒントとなると幸いです。

電子ピアノとピアノの違い

まずは、電子ピアノとピアノの違いについてです。

電子ピアノ、縦型のアプライトピアノ、横型のグランドピアノの3つの違いを表にまとめました。

電子ピアノ  アプライトピアノ グランドピアノ
縦、横 縦型 横型
電子音 を叩いて出す  を叩いて出す
重さ 10Kg~100Kg 200Kg~300Kg 250Kg~500Kg
床補強不要 床補強不要かは相談 床補強必要(50万~
構造 弦無し。鍵盤を押すと、デジタル音を呼び出す、タッチによってそのデジタル音を加工して出す。 鍵盤を押すとハンマーが弦を叩く(鍵盤とハンマーは同一方向でない) 鍵盤を押すとハンマーが弦を叩く(鍵盤とハンマーは同一方向
感触 弦を叩いていないため、硬い クッションのハンマーで弦を叩いた感触で柔らかい

鍵盤が戻る時、ばねの力で戻る

クッションのハンマーで弦を叩いた感触で柔らかい

鍵盤が自重で戻る

響き 機種により異なる、良いものもあるが電子音 弦のきれいな響き 弦の豊かな響き
音色 機種によりグランドピアノに近い音色がだせるが、実際にグランドピアノで弾いたタッチとは異なる場合も多々ある ある程度の音色は出せるが、限界がある 弾き手により様々な音色が可能
連打 機種による 1秒間7回程度 1秒間14回程度
強弱 弾き手とボリューム機能で調整 ある程度の強弱 強弱の幅が広い
大きさ  

ピアノよりコンパクト

電子ピアノより大きく置く場所を考える 1部屋占領する大きさ
練習 24時間可能(ヘッドフォン/音量調節) 練習時間帯に考慮が必要 練習時間帯に考慮が必要
倍音 無し 有り 有り
おすすめ 初心者・クラッシック以外のジャンル・音の違いがわかる人が練習用に使用・夜間の練習用・譜読みに使う クラッシック初心者~・ピアノ導入編が終わった人、ピアノを始めた人、中級者 上級者は必須・初級中級者~

電子ピアノ

電子ピアノ

電気を使う、電子音です。機種により機能は幅広く、弾き方を変えても同じ音しかしない安価なものから、グランドピアノのような響きや音色、タッチができる高価なものまであります。連打性もアプライトピアノより出来るものもあります。

しかしどんなに高価なものでも、アコースティックのピアノのように自分で弾いたタッチがリアルに音にでるとはかぎりません。技術があるのに電子ピアノでは表現できなかったり、反対にテクニックがなくてもよくいい音がでる場合もあります。タッチや音色の確認は、アコースティックピアノ(グランド)でする必要性があります。また、電子ピアノには倍音(弾くと弾いていない音もなる)がないため、アコースティックピアノの様弦を叩いた時の豊かな響きがだせません。

アコースティックピアノ

アプライトピアノ

アプライトピアノ

鍵盤を指で押すと、押した鍵盤を通して内部のフェルトのハンマーが動き弦を叩いて音をだす。電子ピアノと違い、自分で押した音がリアルに表現される。例:叩けば汚い音、のびやかな音、優しい音など。弾いた時にハンマーがばねの力をつかって戻るため、連打に限界があります。

また、上級者やそれ相応の人は音色、表現、ppp、ゆっくり、繊細な音等様々なことを表現するには、限界があります。

グランドピアノ

グランドピアノ

鍵盤を指で押すと、押した鍵盤を通して内部のフェルトのハンマーが動き弦を叩いて音をだす。電子ピアノと違い、自分で押した音がリアルに表現される。さらにアプライトピアノより、強弱や音色の幅が広く、弾き手によって大きく変わってきます。演奏者のレベルが如実に現われることになります。また鍵盤を弾くと自重で鍵盤が戻るため、完全に戻りきるまえに弾くことができます。そのため1秒間に14回程度の連打が可能になります。

音の違いがわからないから、いいピアノはいらない?

グランドピアノで弾くと、レベルが如実に現れる。音の違いがわかないのに、いいピアノを持ってても豚に真珠だわ。と思う人もいるかもしれませんが、はじめからいいピアノで弾くというのはメリットになります。美しい音色を聴きながら練習できるのはとても楽しく、モチベーションもあがるはず。そして電子ピアノやアプライトピアノで練習している人より一足先に、音色の違いに気づいて、どういう風に弾けばどういう音が出るのかと、音色の練習が自然と始められるようになるかもしれません。

どのくらいのレベルの演奏目指すのか、ジャンルはなにか

どのジャンルをどのくらいのレベルで目指しているかがポイントになります。

ジャンルは、クラッシック・ポップス・ジャズ 何を習うか

ポップスやジャズと違い、クラッシックの場合、音色がとても重要になります。様々な音色を出す練習が必要になるため、アコースティックピアノがおすすめです。

ポップスやジャズも高速で連打する曲等は、グランドピアノでないと思うように音が出ないこともあります。または高価な電子ピアノで連打の対応が出来るものもあります。

どのレベルを目指しているのか

  • 少し弾ければよい
  • 出来れば本格的にやっていきたい
  • プロを目指したい
  • まだわからない

プロを目指すまたは、本格的にやる

目指すレベルによっても違います。プロを目指すなら言うまでもなくグランドピアノです。本格的にピアノをやるのであれは、アプライトピアノは必須です。アプライトピアノでは出せない音色があるためレベルがあがるとグランドピアノが必要になります。

少し弾ければよい

少し弾ければよいのであれば、自分の好きなものを購入しましょう。

まだわからない

ピアノレッスン

最後の1つは「まだわかない」です。これはお子さんがピアノを習い始めたが、続けるかわかない、すぐやめるかもしれないし、才能が開花するかもしれない。1番悩むのがこのパターンですね。

そこで、電子ピアノとピアノのメリットデメリットをご紹介します。

電子ピアノ

メリット

  • 時間帯に関係なく練習できる
  • 価格がアコースティックピアノより安い
  • ピアノよりコンパクトで置く場所が確保できる
  • ピアノより軽い
  • ピアノの習い事が続かなかった場合、高い買い物をしなくてよかったと思える

デメリット

  • 音色の問題:間違った弾き方(腕の動かし方や鍵盤への触れ方)をしても音が出るため、実際のピアノではうまく弾けない、音がでない、汚い音、硬い音になってしまう場合がある。
  • 練習の二度手間:楽譜通りに弾く練習は出来るが、それ以上の音色の練習ができないので上達が遅くなる
  • いい電子ピアノでもアコースティックピアノの様に弾き手のタッチがリアルに再現されない
  • ピアノを続ける場合、アコースティックピアノを買うことになりはじめから購入しておけばよかったと思う可能性がある、ピアノが2台になる
  • グレードの低い電子ピアノは、どんな弾き方をしても同じ音がする。
  • 電子音なので、耳が育たない、弦のアコースティックなきれいな音を聴いて練習できない

アコースティックピアノ

メリット

  • アコースティックピアノの初めからタッチ、音色の勉強ができる
  • 弦を叩くので感触が異なる、そして音がきれい、
  • 聴く耳が育つ
  • ピアノを続けることになる場合、買わずにすんだ電子ピアノ代がうく
  • 初めから弦のいい音で弾くため、それによりピアノを続けるきっかけとなる可能性もある
  • アコースティック(特にグランドピアノ)、早いうちから音色の違いがわかる様になる可能性がある。

デメリット

  • 場所をとる
  • お住まいの地域によって練習時間帯が限られる
  • 夜間の練習には、防音室が必要
  • ピアノが続かなかった場合、購入を後悔する可能性がある

 

違いやメリットデメリットがわかっても、何を買えばよいのかまだわからないのであれば、実際に購入した方々の体験談をみてみましょう。

電子ピアノorピアノの購入 体験談

アプライトピアノ

30代 Tさん ピアノ歴20年

4~7歳 電子ピアノ 8歳~アプライトピアノ 大学~グランドピアノ

小さい時は電子ピアノでした。某音楽教室でグループレッスンをしており毎日30分ほど練習していました。8歳~個人の先生になるそのタイミングでアプライトピアノを購入しました。10歳ぐらいになりアプライトピアノでは物足りなくなりました。音大に進学した為必要になりグランドピアノを購入しました。

途中からグランドピアノが欲しかったのですが、もちろん買ってもらえず、アプライトピアノの上と下を開けて練習したり、先生のレッスン室が使われない時間は無償で練習させていただけました。大学ではグランドピアノ購入が必須と講師に言われ購入。嬉しくて今も大事に弾いています。

9歳 Hさん ピアノ歴4年

電子ピアノかアプライトピアノを購入するか悩みました。生ピアノが良いと周りにもすすめられた為、アプライトピアノを購入しようと中古のアプライトピアノを探していました。ピアノのリースがあるのを知り、アプライトピアノをリースしました。

6歳~ アプライトピアノをリースしています(リース代月7500円)始めは練習していたのですが、小学1年生の終わりころから全く練習しなくなり、小学2年の終わりに習い事やめ、ピアノも返却しました。

子供がピアノをやりたいというので習わせました。途中でやめてしまったので、うちの場合はリースが正解だったと感じました。

20代  ピアノ歴5年

大人になってピアノをはじめました。10万くらいの電子ピアノを購入し、1年後に新品のアプライトピアノを購入しました。アプライトピアノに変えたところ先生に音が良くなったと褒められました。5年間続けています。

40代  ピアノ歴 15年

5歳~ 電子ピアノ 7歳~ アプライトピアノ  32歳 電子ピアノ 35歳~グランドピアノ

5歳~電子ピアノでピアノを習い、先生の勧めで7歳でアプライトピアノを購入しました。高校までピアノを続けましたが、別の道にすすみ就職、32歳で1人暮らしのマンションに50万以上の電子ピアノを購入、35歳で一軒家に転居しグランドピアノを購入しました。働きながら、趣味で続けています。

高価なグランドピアノのような音色が出せるという電子ピアノを購入しました。音色がグランドピアノのようで素晴らしいです。ですが、実際にグランドピアノで同じ様なタッチで弾くと全くその通りに音がでない為、練習しなおしすることになるため、夜の練習用として使っていました。練習は実家のアプライトピアノ、又は、グランドピアノを1,2時間レンタルして、スタジオ代がかかりました。

20代  ピアノ歴5年

小学2年生 アプライトピアノ新品

小学2年生から6年生までピアノを習いました。新品のアプライトピアノを購入してもらいました。その後リビングに10年以上弾かれないピアノ、たまに荷物置きとして放置されています。自分の子供が出来たら使わせます。

30代  ピアノ歴24年

3歳 アプライトピアノ  8歳 グランドピアノ  12歳防音室 16歳グランドピアノ2台目

3歳からピアノを習い、8歳でグランドピアノを購入してもらいました。中学に入り、夜遅くの練習に防音室にし、16歳音楽高校へ進学の為進学先の住まいに持って行くグランドピアノを購入しました。

60代   ピアノ歴3年

40年ぐらい前に娘に購入したアプライトピアノを使っています。20年以上放置されていましたが、調律して使えました。60代で始めたピアノですが、楽しんでおります。

 

ピアノを購入する

電子ピアノの購入:本体代、椅子、配送料

アコースティックピアノの購入:本体代、椅子、配送料(2万~)初回調律代(新品8千円~ 中古 2、3万~)、床補強する場合は(50万~) ※調律は定期的に必要(1年/半年)

ピアノ購入、配送代も高額です。階数によっては、+αかかります。

中古ピアノを譲り受ける時の注意点

ピアノの内部

高価なピアノ、安いからといって個人売買のツールや知人からもらう場合は注意が必要です。

売る側は、100万で買ったピアノだから、20万で売るわ!安いでしょうと思うかもしれません。でもそのピアノ買って、中を見てみたら、かび、虫、弦がさびて、部品もボロボロ。もう存在しないメーカーのピアノ、で直したくても部品もない。なんてピアノだったらどうでしょうか。使い物にもならない場合ピアノを再度買うことになってしまいます。調律を頼んだら+10万以上かかるかもしれません。

とくに知人から譲りうける場合は注意です。文句も言えません。

購入前に、腕の良い調律師にみてもらうか、あたりはずれがあるのを承知で譲り受けるかしましょう。

中には、40年放置したが良い状態のものもあります。無料でいいよともらったが、直すのに30万もかかるものもあります。調律師がお手上げのものあります。

ピアノは生きているので、購入は慎重に中古で買うならわかる人に聞いてしっかりした店舗を選びましょう。

おわり

 

 

 

タイトルとURLをコピーしました