【グランドピアノ】デメリット

グランドピアノ ピアノについて

グランドピアノのデメリット

楽器の王様「ピアノ」、その中でもグランドピアノはキングオブキング!今回はそんなグランドピアノの魅力!ではなく、デメリットについてお話したいと思います。

大きくわけてデメリットは5つ、1つずつ堀り下げていきますよ。

  1. 全てが大きい(楽器が大きい、音も大きい、重い)
  2. 住む場所に困る
  3. お金がかかる
  4. グランドピアノから他へ戻れない
  5. 調律師探し

 

1.グランドピアノは全てが大きい

グランドピアノはご存じの通り、全てが大きい楽器、そのためあらゆる支障が出てきます。

部屋に入るのか、どうやっっていれるのか、床は抜けないか、騒音、苦情などです。

グランドピアノは想像よりはるか巨大な楽器

グランドピアノの大きさ

グランドピアノにもサイズはあります。ヤマハのピアノを参考に記載しますが、他も同じようなサイズです。

種類 メーカー サイズ 高さ 奥行き 重量
電子ピアノ ヤマハ グラビノーバ 142cm 86.8cm 59.2cm 82kg
アプライト ヤマハ YU33 153cm 131cm 65cm 246kg
グランド ヤマハ C3X espressivo 149cm 101cm 186cm 320㎏
グランド ヤマハ C5 149cm 101cm 200cm 350kg
グランド(特大) ヤマハ CFX 160cm 103cm 275cm 485kg

(ヤマハ公式から引用しています)

※グランド特大は、ホールなどに置いてあるコンサートピアノです。

ピアノは88鍵あり、幅はどれも150cm前後と変わりません、高さはアプライトピアノを除き100cm程度ですが、奥行きはコンパクトサイズで150cm前後、一般的な人気のあるサイズ(C3やC5)で180cm、2m前後はあります。アプライトピアノの奥行きの3倍あると考えてください。

どの部屋へ置くのか

いざグランドピアノを購入し、部屋へ置いた時、店頭でみるよりはるかに大きな黒い物体であることに気づかされます。4畳半ならほぼ余裕もなく、6畳の部屋でもその部屋はピアノに占領されてしまします。15畳、20畳のリビングに置くのであっても、その存在感は圧倒的でどこに置いても部屋を占領し部屋の狭さを感じさせます。

広いリビングに置いたらどうでしょう。

しかし家族がいるとあれば、家族の生活音や会話で練習に集中できない、雑音で音色を変える練習ができない、反対に他の家族にしてみれば、うるさくてリビングで休めないと言われるかもしれません。それにリビングは出入りも多く掃除していてもほこりが舞っていると考えられ、温度湿度の調整と併せて、個室に置くよりも多くの悪影響を与えかねません。

どうやって部屋へ入れるのか

グランドピアノの場合、本体と足に分けて運ばれ部屋に入れた後足を取り付けます。中古でそのまま入る場合は足もついているかもしれませんが、ほとんどの家は難しいです。

ピアノを家へ運ぶ際、玄関や窓から部屋へ運びますがマンションや都会の狭小住宅、通路が狭いなどの問題がある場合、クレーン車で窓から入れることになるかもしれません。グランドピアノの場合、この家に運べるか、部屋にどう入れるか、が問題になります。

グランドピアノはとにかく重い

グランドピアノはとにかく重く、その重さはアプライトピアノが小さいもので200キロ前後~250キロ程度のところ、グランドピアノは小さいものでも300キロを超えてきます。

その重さゆえピアノを置く床が抜けたり、たわんだりしない様、補強する必要が出てくるのです。アプライトピアノは自己責任で補強しない選択肢もありますが、グランドピアノは必須と考えるのが一般的です。

また、一度置いたら移動は困難、他の部屋に移動となると業者が必要になる可能性が高いです。

〇〇km離れた家へ、運ぶ配送料、そして部屋まで運ぶ&組み立ての作業代も数万円と高額です。

1Fから1F、1Fから2Fへ、2Fから2Fへ、3F以上のマンションへ階数によっても金額はかわります。

グランドピアノは音も大きい

グランドピアノは音量も凄まじいです。家じゅうの窓をしめたところで、外へ音は漏れます。しかも結構な音量です。これが、マンションなら、一軒家でも隣通しが近かったら?ご近所トラブルになりかねません。

そこで、防音室が必要となりそこでさらにお金を必要となります。

 

・ピアノは思っている以上に大きく、部屋を占領する
・どうやってピアノを家へ入れるか問題
・300Kg以上あるので移動は困難、床補強工事が必要
・音も大きく、防音対策が必要

2、住む場所に困る

グランドピアノを所有するということは、床の補強や、騒音の問題があるため、住む家が限られるということです。気軽に引っ越しもできません。

そして賃貸の場合、グランドピアノ可の物件はレアケース、たとえ見つかったとしても高額な家賃であることは間違いありません。一軒家でも、町の中に住むなら防音室やそれ相応のものが必要になり何十万、何百万というお金が必要になります。音が隣に届かない田舎に住めればよいのですが、仕事や学校など生活で難しくなります。

 

・気軽に引っ越しはできない
・グランドピアノ可の賃貸物件は家賃が高額
・一軒家でも床補強や騒音対策が必要でお金がかかる

3、お金がかかる

グランドピアノはとにかくお金がかかります。

  • グランドピアノ購入代金
  • 配送代
  • 調律・調整代
  • 騒音対策
  • 床補強
  • 音の反響対策
  • 修理代
  • 空調

実際の1つの例でおおよその金額をご紹介します(業者や内容などで差はありますのでご注意)

  • グランドピアノ新品 購入代金 ・・・・250万
  • 購入時のピアノ搬送代 ・・・・4万
  • 調律代 ・・・・ 2万(年1回)
  • 調整代 ・・・・ 2万(5年に1回ほど、また必要な時)(音や鍵盤の動き等の為に調律の他に細かい調整を行うことでピアノ本来の良さがひきだされる)
  • 床補強 ・・・・70万
  • 騒音対策 ・・・・ 現在していない(苦情あり)
  • 音の反響 ・・・・ 床で音が跳ね返り、耳が痛くなるため絨毯を敷く 2万
  • 修理代  ・・・・ 購入15年、修理なし
  • 空調  ・・・・ 梅雨時期は除湿機をつける 除湿器や電気代

グランドピアノは初期費用やメンテナンスにお金がかかります。中古ピアノを安く買えばいいと思うかもしれませんが、買ったはいいが、状態がひどく結局修理に何十万をかかってしまう場合もあります。

グランドピアノは繊細な楽器なので、温度や湿度の変化で音が変わります。昨日と違う音、、なんてこともあります。かといって24時間空調管理するには、金がかかります。置く場所によっては、弾き手が気になる場合は調律や調整のスパンはより短くなり費用もかさみます。

修理については、グランドピアノは一生もののピアノです。ですが、ハンマーがへたった、弦がきれた、鍵盤の戻りが遅い、色んな問題が出てきて修理が必要になります。その金額も高額です。

・グランドピアノを購入 +α で 何百万の 初期費用がかかる
・維持費も毎年数万円かかる

4、もうグランドピアノ以外のピアノに戻れない

グランドピアノで弾いたら最後、もう他のピアノで弾くことに満足できなくなります。弦の豊かな響き奥行き、様々な音色、下手な演奏だとしてもそのグランドの響きに今までない高揚感を覚えます。その魅力にとりつかれてしまいます。

先生にあれほど、よく自分の音を聴いて!と言われていたが、その意味がわかるようになります。自分の音を聴く練習が楽しくなるのですから。

グランドピアノの音を知ってしまったが故、アプライトや電子ピアノで弾いた時に愕然とします。同じタッチ、弾き方をしているのに、グランドで出していた音が、アプライトピアノでは出せない、または変化に乏しい、電子ピアノにいたっては、何も変わらない。。なんてことにもなります。グランドピアノのタッチに慣れすぎて、他のピアノで弾くのととにかく弾きづらくもなります。

なんと贅沢なことに、グランドピアノでないと、弾けない。弾きたくないと思ってしまうのです。

自分の演奏の善し悪しが露骨に出る

グランドピアノは、弾き手のテクニックや表現にこたえてくれます。

それゆえに、自分のテクニック、表現力がどの程度あるのかということが、はっきりと出てしまいます。自分はなんて下手なんだ・・・と落胆します。ですが、その現実を受け入れた後、あんな音が出したい、音色を増やしたい、テクニックを身に着けたいという向上心を芽生えさせてくれる楽器です。

上手になりたい、がんばりたい、練習が楽しい と思わせてくれます。

自分の思っているはるか上の上の上の奥深いピアノ、そしてクラッシック音楽との出会いは、より一層弾き手の心をそして人生を豊かにしてくれ、ますますピアノにのめりこんでいきます。

ですが、1つ問題が・・・。学生や独身ならよいですが、家族のある自分のパートナーだとしたらどうでしょうか。仕事、家事、育児がある中、ピアノの練習ばかりされていたら、片方への負担は大きくなります。よっぽどの理解のある家族でない限り家族のパートナーの怒りを買ってしまう事になるでしょう。

 

・耳が肥えてしまい、アプライトピアノや電子ピアノを弾くと満足できなくなる
・グランドピアノで弾くと演奏レベルが露わになる
・家族がいる場合、ピアノ練習に時間をさくなら他のことをしてとけんかになるかもしれない

5,調律師探し

グランドピアノで練習していると、耳が肥えはじめて調律が重要ということにも気づかされます。調律代はピンキリです。調律師の腕もピンキリです。いい調律師が見つかるまで時間がかかる場合があります。

調律の失敗談をあげます。

(Mさん 30代)
数年同じ人に調律をしてもらっていたが、5、6年たち調律後すぐ納得いかない音が複数でた。手抜きしたのか、腕がないのかは不明だが、すぐ別の腕が良いと評判の調律師に依頼した。調整代、調律代で、5万かかった。出費は痛かったが、自分のグランドピアノがよみがえりました。それどころかバージョンアップされたと感じます。その後1年もたず音に変化がありましたが、2、3度調律していただいてからピアノが落ち着き満足しています。

グランドピアノそれぞれの魅力を惹きだしてくれるのが、調律師です。そのピアノの100%が調律師により50、30%にもなりかねません。そして、弾き手もその音に慣れてしまいます。より良い音を知っておくことが大切で、それは演奏の上達にも関係します。

調律代が高い = 腕がいい調律師 とは限りません。 しなくてもいい修理をすすめてきたり、手抜きの調律を行う人もいます。フリーの調律師の中には、誠実で腕の良い調律師もいれば、腕は良いが調律してあげているんだからという上から目線の者もいます。腕もほどほどなのに高額な請求をする者、年配になり腕が堕ちたことを認めない者等様々な調律師がいます。

グランドピアノを購入すると、調律師探しも重要で時にその付き合いに苦労すること、金額も高額になることが言えます。

 

・グランドピアノを購入後に肥えた耳のせいで、調律も気になり始める
・定期的に調律と調整をしないといられなくなるので、メンテナンス代が必須となる
・いい調律師選びに時間がかかる可能性もある

グランドピアノ デメリット

グランドピアノは、とにかくデカい、重い、音がうるさい。そして、値段が高いし、配送代も高い、毎年の維持費も高いし、修理も数万数十万です。ピアノを置くのに、持ち家なら床を補強しなければならないし、防音室対策も必要です。賃貸なら、グランドピアノ可の物件を探すのですが、これが少ないし、家賃も高額です。

グランドピアノで練習をし始めたら、耳が肥えて肥えて、もうアプライトピアノには戻れない。電子ピアノなど論外となってしまいます。それで終わればいいですが、もっと自分好みのグランドピアノに出会ってしまってほしくなってしまうなんてこともあります。

上手になりたいと思い、練習にあけくれる日々、しかし一向にうまくならない現実が1年1年経っていくことでしょう。知らないうちに自分の実力を明らかにしてくれるグランドピアノの沼にはまり抜け出せなくなっているのです。

グランドピアノの購入を考えている方、買う前にしっかり検討して購入しましょう。

 

 

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